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日本人の美意識と、日本の組織

先日、移動の合間にふと手にした本に、とても面白い考察がなされていた。
それは、日本人と日本語の関係について書かれたものであった。

日本人は何を考えてきたのか――日本の思想1300年を読みなおす

  • 作者: 齋藤孝
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2016/03/01
  • メディア: 単行本

日本人には、万葉集以来、「私」というものを明示しないことを良しとする「美意識」がある。俳句なども十七文字の表現の中で、自然の情景を描写し歌うことで、”自分を自然に仮託”して自分の心境を表わすという「作法」になっている、とのことであった。

確かに、学生時代に「源氏物語」など古典の原文を読むのに苦労したことを思い出す。主語はもちろん、誰に対して行っているかも省略されてしまっているからだ。

こうした自分の存在を控えめにし、「言わなくても当然わかるよね。」という美意識は、千年の時を超えてわれわれ日本人に染み付いているものなのであろう。
いろいろな文章表現が出てきているにも関わらず、七五調の文章は、いまだになぜか心地よい。

この「自分の存在を控えめにする美意識」が、結局日本の大多数の組織の根底にもあるのかもしれない。

明らかに、目の前に新たな風が吹いているにも関わらず、旧態依然としたままの状態なのは、おそらく文化レベルでの変化を受け入れにくいという日本人ならではの美意識にある。
そう考えると、日頃感じる憤りも「そういうものか」と少しおさまる。

ただ最近は、新たな風がどんどん吹き込み、さらなる変革の機運が高まっているように思える。

この先、そうした流れがさらに加速していったとき、われわれ日本人はどういった方向に傾いていくのか。
それによって、僕らひとりひとりの生きやすさも変わる時代なのだと、ふと感じた。

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著者

株式会社TRYOUT代表取締役中村 領/Ryo Nakamura
77年・札幌市生まれ。
SIer・広告ベンチャーなど民間企業勤務を経て、13年よりTRYOUTを設立・代表/中小企業診断士。
14年から中小企業庁の支援事業においてコーディネーターに就任。3年間の企業支援件数は1,000件を超える。企業とともに伴走する支援家として、地域中小企業のチャレンジを応援している。

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