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家業を継ぐ運命を背負った、あなたへ

2代目、3代目社長とお話させていただくことがよくある。僕が彼らに感じるのは、家業を継がなくてはいけない、という「運命」に縛られ過ぎているのではないか、ということ。

幼い頃から抱える運命

恐らく幼い頃から、家業を継ぐことは、なんとなく意識し、もしくはハッキリと周囲から言われ、育ってきたのだと思う。それが、自分がやりたいことかどうかに関わらず、その運命を受け入れ、家業を守ることに必死になっている姿に、僕は頭が下がる。

祖父の代からのポリシー

とある宿泊施設の3代目社長と面談した時のこと。
ある特定の時期に、そこでしか体験できないサービスがあった。僕にとってそれは、多くの方が求める非常に価値の高い内容に見えた。例えば、僕がそれを体験するためには数万円払っても、惜しくないくらいのもの。実際その時期には、サービス体験希望者であふれかえり、お断りするケースもあるとのこと。しかし現在の価格設定は、通年固定で低価格の5,000円程度

 

そこで僕は、売上アップのため、需要に合わせたサービス提供価格の変動化を提案した。つまり、多くの方に求められる時期に、柔軟に値上げすることを提案したのだ。この業界として、価格を変動させることは珍しいことではなく、抵抗なく受け入れられるものと判断した上での提案だった。

 

しかし社長の答えは「価格は変動させず、通年固定でやっていく。これは創業以来、祖父の代からのポリシーだ。」というものであった。

本当に守りたいことって?

この企業は、残念ながらあまり業績が芳しくない。赤字状態が続き、借金の返済もままならない状況であった。そうした状況でありながら、需要があり、売上をアップさせるチャンスが転がっているにも関わらず、価格を通年固定するというポリシーを守るために、会社自体を失う可能性があるのだ。
後継者が本当に守りたいことは、なんなのだろうか。今の業種、仕事のやり方、それらをそのまま続けることが「守る」ということなのだろうか。

100年企業の歴史が語る

ある調査によると、全国で2万7千社ほどある100年企業のうち、創業以来ずっとそのままの業種を営んでいる会社は、ほとんどないそうだ。
つまり100年企業は皆、時代の変化に対応しながら生き残るための術を考え、これまで会社を守ってこられたのである。

百年続く企業の条件 老舗は変化を恐れない (朝日新書)

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  • 作者: 帝国データバンク史料館・産業調査部編
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2009/09/11
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あなたにとって、本当に守らなければいけないことは、「今の形をそのまま残す」ことではなく、「企業の存続そのもの」ではないだろうか。
僕はそうした境遇に生まれていないので、同じ気持ちを味わうことはできない。しかし、変化に対応しながら、未来に向けて貢献する企業へと変貌を遂げて行くことが、後継者に課せられた役割なのではないか、と思っている。


これまでの会社の歴史は、材料に過ぎない。それをどう調理するかは、現経営者であるあなたが決めることなのだ、と思うのだ。


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著者

株式会社TRYOUT代表取締役中村 領/Ryo Nakamura
77年・札幌市生まれ。
SIer・広告ベンチャーなど民間企業勤務を経て、13年よりTRYOUTを設立・代表/中小企業診断士。
14年から中小企業庁の支援事業においてコーディネーターに就任。3年間の企業支援件数は1,000件を超える。企業とともに伴走する支援家として、地域中小企業のチャレンジを応援している。

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