TRYOUT|企業支援・地域活性化・コンサルティング|北海道札幌市

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想いのこもってない事業計画は、無意味である

事業計画を作るための相談を受けることがある。計画の内容に関するアドバイスを求められることもあれば、時には代わりに作成してほしい、という依頼も。
そしてその事業計画を作る目的の多くは、お金を借りたい、補助金を受けたい、など。
このように事業計画に関する相談は、経営者にとって、本来の目的に付随して「仕方なく」というケースがほとんどだ。

建前で作る事業計画は無意味

 他人にお願いしてしまうくらい、「事業計画をつくる」ということには手間がかかり、不得手とする方が多いのだろう。事業計画をテーマにセミナーを開催しても、反応があまりよくないのは、僕のトーク力不足だけではないと思いたい。
 ただ、こうした仕方なく作る「建前の事業計画」は全くの無意味である。建前で作った事業計画に縛られ、本当にやりたいこととのギャップを埋められず、身動きが取れなくなるケースを多数目にしている。
 事業計画はあくまで、自分のビジネスの具合を測るものさしとして、必要なものなのである。

対前年比120%の売上の根拠は?

 よくある売上計画のパターン。今年度の数値に20%の上乗せをし、来年度の売上計画とする、というもの。この20%の根拠は、先のように「仕方なく」事業計画を作り続けている限り、説明できない。20%の根拠を聞くと、「そうした方が見栄えがいいと思って」という答えが返ってきたりする。

事業計画こそ、人生計画

 こういう会社にしたい、ひいてはこういう人生にしたい。そうした想いをしっかりと持っている方は、自分で事業計画を作ることができる。それが結局、人生設計そのものだからだ。
 例えば「年に1度は海外旅行に行きたい。仕事だけではなく、趣味を楽しむ人生を送りたい。子どもの進路について、将来の選択肢を狭めたくない」。
 人生の中で、やりたいことや、譲れないことは、何かしら存在しているだろう。ただ、そうした人生を送るのには当然、お金が必要。海外旅行に行くお金、趣味にかかるお金、趣味を楽しむ間に代わりに仕事をしてくれる方(従業員)に支払うお金、などなど。そうした実現したい人生を送るのにかかるお金を試算すると、それを補うのに必要な売上は、自ずと決まってくる
 つまり事業計画は、確固たる実現したい人生がある方にとっては、それを実現するための道筋を、ただ紙に落とすだけの作業なのだ。

事業計画はモノサシとして使うもの

少し前に、「レコーディングダイエット」というのが流行った。毎日食べたもののカロリーを記録する、というダイエット方法で、僕も挑戦したことがある。事業計画とは、本来はまさに、こうした使い方をするものなのだ。

レコーディング・ダイエット決定版 (文春文庫)

レコーディング・ダイエット決定版 (文春文庫)

  • 作者: 岡田斗司夫
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/01/08
  • メディア: 文庫
 たとえば僕の場合、10キロ体重を落とすためには、一日の摂取カロリーを1,781Kcalにまで抑える必要があった。茶碗1杯のご飯は約250Kcal,吉野家の牛丼(並)は669Kcal。そこで毎日の摂取カロリーを記録しはじめると、多く食べた日の翌日は控える、といった自制心が働く。昼に沢山食べた日は、夜に控えるようになった。たまには飲んだ後に締めのラーメンを食べたくなる(799Kcal)。でも、次の日にその分を抜くようにして、1,781Kcalに収めようとした。意思があれば、計画の数字をモノサシにして、そこから修正しようとするのだ。
 

元来、物事を計画的に実行するのは、あまり得意ではない僕は、夏休みの宿題も最終日にまとめて仕上げるタイプだった。だから、無計画に生きることを否定するわけでもない。ただ世の中に、機能していない事業計画がなんと多いことかというのを目にすると、せっかく作るのであれば「想いのこもった計画」を作って活用してほしいと思うのだ

 目的地を入力しない限り、カーナビは動作しない。動作しなければ、道の誤りに気付くこともない。気づかないまま、どこか知らないところにたどり着いていることもあるかもしれない。実現したいことが目的地であり、そこにたどり着くまでの道筋が事業計画。
 もし目的地を僕に聞かせてもらえたら、そこにたどり着くまでの道筋を、一緒に考えよう。

 

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著者

株式会社TRYOUT代表取締役中村 領/Ryo Nakamura
77年・札幌市生まれ。
SIer・広告ベンチャーなど民間企業勤務を経て、13年よりTRYOUTを設立・代表/中小企業診断士。
14年から中小企業庁の支援事業においてコーディネーターに就任。3年間の企業支援件数は1,000件を超える。企業とともに伴走する支援家として、地域中小企業のチャレンジを応援している。

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