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狸小路の中国人に学ぶ、消費行動と貪欲さ

今日は金曜日の夜。早めに用事が片付いたので、久しぶりに、札幌市内の狸小路商店街を覗いてみた。

まだまだ爆買いは衰えず

 5~6丁目付近は、中国人観光客が団体で訪れ、お土産店や薬局の店内では爆買いの様子が見られる。今日は特に女性が多く目立った。そしてほぼ全員がスマホを片手に買い物をしている。

 薬局の店内で、スマホで行っているのは、メッセージアプリの「微信(ウェイシン)」でのやり取り。日本の商品を代理購入し、手数料収入を得ているそうだ。手数料は商品が1万円以下であれば20%、1万円を超すと15%ほどとなっている。
 また、中国版ツイッターの「微博(ウェイボー)」で、医薬品の口コミをなどを調べながら買い物をしている。どこまでも貪欲だ。
 そして、それに応対する従業員も、留学生と思われる中国人。王さん、徐さんといった名札を下げて、中国語で応対している。

まだまだ融合ははじまったばかり

 買い物が終わったあとの、観光客と中国人店員の会話が聞こえてきた。どうやら中国人観光客が、近郊で観光の見所はないか?と質問したようだ。ただ、質問された中国人店員は、自分に情報がなく、わざわざ遠くにいた日本人店員を呼び出しに行き確認していた。
 以下は、そのやり取り。
中国人店員「この近くでどこか雪が見えるところは?」
日本人店員「う〜ん、この時期はまだ雪は見えないね」
(中国人店員が中国人観光客に通訳し、さらに質問をうける)
中国人店員「花がキレイなところはありますか?」
日本人店員「う〜ん、花はこの時期はないね」
(中国人店員が中国人観光客に通訳し、さらに質問をうける)
中国人店員「札幌に来るにはいつ頃がいい?」
日本人店員「う〜ん、夏か冬かな」
(中国人店員が中国人観光客に通訳し、会話終了)
 このやり取りを終えた中国人観光客は、少し不満そうな顔をしていた。今この辺りで働く中国人店員は、みな北海道の良さを知らない人たちばかりなのかもしれない。まだまだ融合ははじまったばかりなのだ。
 そして日本人店員の方。確かにその通り、質問には答えていたが、何か別の提案はできなかったものだろうか。今日ずっと観察していた中国人の貪欲さに比べて、自らの地元の良さをしっかり伝えられないことに、少し物足りなさを感じた。

 明暗くっきり分かれる

 こうした爆買いが、狸小路商店街の3~6丁目の中くらいで起きており、勢いの違いが感じられる。一方で、この波に乗れないお店は、店の外を歩く観光客を集客するわけでもなく、ただ眺めているだけだった。店員が寂しそうに店内から外を眺めている姿が、とても印象的であった。
 これは、つい昨日のニュース。

 望むと望まざるとに関わらず、彼らはもうここまで来ているのだ。
 文化が異なるから、うちには受け入れたくない。国民性が好きじゃないから、うちでは相手にしない。そんな事言って、自らが疲弊している場合ではない。今興味を持っている、すぐそこにいる彼らに、今のうちにあらゆるものを買わせる、という貪欲さが必要なのだろう。


著者

株式会社TRYOUT代表取締役中村 領/Ryo Nakamura
77年・札幌市生まれ。
SIer・広告ベンチャーなど民間企業勤務を経て、13年よりTRYOUTを設立・代表/中小企業診断士。
14年から中小企業庁の支援事業においてコーディネーターに就任。3年間の企業支援件数は1,000件を超える。企業とともに伴走する支援家として、地域中小企業のチャレンジを応援している。

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